新しい学び

オフィスを開室して、早いもので7年目に入っています。

ホント、ここまで、あっという間でした。

毎年毎年、時間と労力をかけて色々な心理療法を学んで、日々の臨床経験も沢山積んできて、カウンセラーとしてのあり方や倫理観も徐々に確立されてきました。

そうなると自信も付いてきて、やれることも実際に増えて、以前なら助けられなかった人も救えるようになって。

昨年、無料のオンライン講座を始めて、支援者向けのカウンセラー養成講座も始めて、自分のキャリアも、いよいよ臨床の知恵を伝達していくステップに入ってきたな、と思っていました。

こんな風に書くと、すごく順風満帆じゃないかと思われるかもしれませんが、その反面で実はとても悩んでいました。

表には出してないですけど。

このままでいいのかな、これで本当にいいのかな、って。

ブログの更新も最近していませんが、書いてはボツにして、書いてはボツにして、書いてはボツにして、を延々と繰り返していて。

密かなスランプ状態。

何でだろう・・。

自分の中で響くものが減っている?

生み出せるものが減っている?

自分の心が満たされていない?

エネルギー不足?

自分の器が一杯になってきた?

うん、どれも当てはまる。

これまで、ずっと、ずっと探してきて。

本当の癒しって何なのか、とか。頑張る力ってどうやって手に入れるのか、とか。

どうやったら人は強くなれるのか、とか。

僕らは一人でいると、超えられない壁にすぐにぶち当たる。

寂しくなったり、悲しくなったり、過去を悔やんだり。

風にあおられて、雨に降られて、埃にまみれて。

歩みを止めたくなっても、それでも歩いていかなきゃいけない現実。

どうやってそれを乗り越えたら良いのか、僕自身の内面の答えも散々探して。

静岡には、ちゃんとカウンセリングする所が少ないから、自分が何とかしなきゃと思って、頑張ってきた。

カウンセラーとして、自立して、稼いで、家族を養って。

開業前には、そんなモデルとなる人はどこを探してもいなかった。

教えてくれる人なんていなかったから、必死で自分を磨いて。そう、ひたすら磨くしかなくて。

開業してからも、失敗や後悔も沢山あって、その度に打ちのめされて。

至らない自分に失望し、それでも誰かの期待に応えたくて。

折れそうになる心を奮い立たせて、歯を食いしばって独り立ち上がる。

その頑張りもあって、自分の中で大切なもの(心葉)が固まってきたけど、それを大事にしたいと思うあまりに、いつの間にかそれに縛られて。

本当は何がしたかったのだろう・・。

元々あったはずのピュアな気持ち。

ああそうか。そうだね。

僕は、カウンセリングがしたいんじゃなくて、ただ人を良くしたいんだった。

オフィスの運営をしたいんじゃなくて、ただ世の中を良くしたいんだった。

辛い思いをしている人がいたら、ただただ助けたかった。

それだけで十分だった。

現実的にやらなければならないことが沢山あって、そういうものばかりを見ていたら、自分の心が曇ってきてしまっていた。

子どもの頃、僕は冒険が大好きでした。

木の枝を剣に見立てて、敵と戦い、草むらをはらい、道を創って、宝物を探す。

例え、そこに何かが無くたっていい。何も無くても、そこにはワクワクがあった。

僕の生き方の原点。

毎日が輝いて、楽しくて、次の冒険を探す。

もしかすると、誰も見たことがないような宝物が見つかるかもしれない。

誰もが喜んでくれる宝物が見つかるかもしれない。

そうか、そうか。そうだったね。

じゃあ、決まりだ。

カウンセラーっていう職業をしているから、臨床心理士とか公認心理師とか資格があるから、自分じゃなくなってきちゃったんだ。

専門家の立場や枠組みはとても大切。だけど、自分の心が縛られてしまうことがある。

だからね、今ココで、決めました。

カウンセラーを辞めます。

ええっ!?

マジで!?

どどーん。

でも、安心してくださいね。仕事としてのカウンセラーはこれまで通り、何ら変わりなくやります(だから表面上は、何も変わらないと思います)。

あくまでも、僕の中で、カウンセラーというアイデンティティを捨てた、ということですので。

書いて、ストンと何かが腑に落ちた気がします。

そんな訳で、カウンセラーというアイデンティティを捨てて、今年から僕は僕が必要と思った学びをしていくことにしました。

もちろん結果として、仕事であるカウンセリングの質を上げることになることを願って、です。

何を学ぶのか。色んなことが頭に浮かんでいます。

これは凄いことになりそう。

今、自分が思い描いている学びが出来たら、その人の人生を丸ごと救ってあげられるような、そんな臨床が出来るようになるかもしれない。

凄くワクワクする。

それでいて背筋が伸びて、身も氣持ちもピシッと引き締まるような。

新しい未開の土地で冒険を始めるような。

いつか僕の辿った道のりを、誰かが知ることになるかもしれない。

降りやまない雨はない。

そう、僕もそうだし、あなたも同じ。

命は限られているから、僕は進む。

この先、次の世代のために、より良い世の中を残してあげたい。

心が活き活きとして、誰かが誰かをソッと支えてあげる、そんな社会になっていくと良いな。

そんな未来も思いながら、僕は次のステージに向かうことにしました。

今、心葉のカウンセリングに来ていただいている方々や、これから先の未来にカウンセリングに来ていただく方達のためにも、大切な宝物を見つけたいと思います。

【育児カウンセラーブログ】夢が教えてくれたもの

育児カウンセリング・女性のケア担当の稲吉 静です。

新年度になって5日目のこと。

小2になった息子が久々に夜泣きをしました。

「わーーーっ!」っと叫びながらジタバタし、隣にいる姉たちに体当たりを始めたので、眠さを振り切って慌てて起きて、だっこして抑えます。

からだが段々大きくなってきて、力も強くなっているので、抑えるのが大変!

でも、しばらくすると腕の中で落ち着き、今度はしくしくと泣き出しました。

そして、さめざめと泣きながらこう言うのです。

「こわい夢見た…」

「死にたくないよぅ…。生きたいよぅ…。生きて幸せに暮らしたいよぅ…。」

「ママ、○○君が死んでも、ずっと覚えててくれる?忘れないでいてくれる?」

我が子の衝撃のことばにびっくりして、怖くなって、不安になって、涙が出てしまい、ただただ息子をぎゅーーーーっと抱きしめるしかできませんでした。

不安をかき消すために、ギュー――っと。

気が動転して、息子を安心させてあげられるようなことばも出てきませんでした。

そうしているうちに、息子は腕の中ですぅすぅと寝息を立てて寝始め、ふとんに降ろしても起きずに、そのまま再び眠りにつきました。

そのあと母がしばらく眠れなかったのは言うまでもありません(苦笑)。

そんな新年度の夜中の2時。

次の日に息子に夢のことを聞いてみると「キリンに食べられた」と。

「ねーねたちも、こどもはみんな(食べられた)」

「おかあさんとおとうさんは食べられなくて、こどもたちのことを覚えてなかった」と。

その場にいたねーねたちも「キリンに食べれた!?こわっ!!」と言いながら、でも、ちょっと滑稽でみんなで笑ってしまいました。

実はまだ夜中に聞いた息子のことばが残り、身体に恐怖と不安の感覚が残っていた私は、その笑いでふっといろいろなものがほどけ、安心の感覚が戻ってきました。

なので今、この文章を書けています(上の息子のセリフを書くときはやっぱりちょっとドキドキしましたが(^-^;))

ここで少し、夢とこころの関係について書いてみたいと思います。

心理学の考えの一つに、夢にはその時のその人の無意識の部分が映し出されると捉える考え方があります。

夢にその人の精神状態やこころの課題があらわれていると仮説を立てて、その人の状態を知るひとつの手掛かりにします。

今回の息子の夢。

その時はただただ怖いとしか思えなかったのですが、同職の夫と話すうちに落ち着いて、今の息子の心理状態の仮説が見えてきました。

この春休み、家族旅行で、ある動物園に行ったのですが、そこにはキリンがいて、誰でも餌をあげられるようになっていました。

柵のところで餌をちらつかせていると、キリンがのしのし寄ってきて、大きくて長い舌をだして餌を食べます。

間近で見るキリンは、大きくて大迫力!

息子も餌をあげて楽しんでいるように見えました。

娘は餌と一緒にキリンに手をなめられ大騒ぎ。

私も餌をあげました。
自分の手よりも大きくて長い舌がにょーと伸びてきて、餌を巻き取り、食べる。

餌を離さずに持っていると、キリンは一生懸命餌を食べようと力強く引っ張るので、自分の手も持っていかれるような感覚があります。

ちょっと怖いから、いつの間にか餌から手を放している感じ。

大人でも引っ張られる感覚があるのだから、こどもはもっと強く引かれる感覚を持つのではないでしょうか。

息子も実は楽しいけどちょっと怖い、そんな気持ちで餌をあげていたのかもしれません。

そんな、自分の力ではどうすることもできないキリンのような大きな存在に食べられる。

怖いですね・・・。

新年度は、こどもたちにとって、自分ではどうすることもできない環境の変化がたくさんあります。

ひとつ大きくなる責任感。

2年生は、一番下で守られてきた学年からの卒業。

新しい勉強。すこし難しくなった勉強。

新しいクラス。新しい先生との出会い。新しい友達との出会い。

新しい関係性を自分の力で創り上げていく期待と不安。

などなど。

そして、それと一緒に、周りの人の期待と責任感も、自然と膨らみます。

ひとつ大きくなったんだから、きっとこれくらいはできる。

ひとつ大きくなったんだから、これくらいはやってほしい。

ひとつ大きくなったんだから、少し厳しく。

そういえば息子が、「先生たちが『2年生なんだから』ってちょっと怖くなったんだよ」と言っていました(息子の主観ですが)。

親も自然に、「2年生だから」のオーラがあふれてしまっていたのかもしれません。

でも、よく考えたら、新年度を境にひとつ学年が上がっただけで、息子は旧年度からの「ひと続き」の息子なのです。

自分ではどうにもできない大きなものに飲み込まれて、これまでの自分がなくなってしまうのではないかという不安と怖さ。

周りのひとも、親も、これまでのひとつ小さな自分を忘れてしまうのではないかという不安と怖さ。

潜在的に、息子は、今こんな不安や怖さと闘っているのではないかなと感じました。

(注:夢の解釈はあくまでひとつの「仮説」です。)

大人だって、18歳になったその日から急に「大人」にはなれません。

みんなどの段階でも「ひと続き」で、だんだん大きくなっていくのです。

ひとつ大きくなる新年度。

大きくなる「気がする」新年度。

大きくなることへの期待と喜びは、その人の成長を促してくれる大切なものです。

ただ、これまで積み上げてきた小さなひとつひとつを忘れがちな時期。

こどもが何か不安定なサインを出したら、少し小さかった時のことや、今まで積み上げてきた時間を思い出してみるのもいいかもしれません。

そして、まだまだ〇年しか生きていないことを思い出してみてもいいかもしれません。

不安で怖くて仕方のない、私にとってはホラーな夜でしたが(笑)、大切な大切なことに気付かせてくれた出来事でもありました。

こどもの中で起こっていること。

大人の中で起こっていること。

当事者ではなかなか見えないことがたくさんあります。

私も、本職の心理学のことなんて忘れて、ただただ不安に飲み込まれました。

でも、夫と話すことで視野が広がり、大切なことが見えてきました。

いろいろな感情が入り混じる新年度。

自分ではどうすることもできにくい環境に慣れることに一生懸命で、不安と緊張に包まれやすい新年度。

こどももそうだし、そこを支える大人も、知らないうちにこころが疲れやすい時期です。

こどものこと。大人自身のこと。

ひとりで考え続けるのは誰でも不安です。

カウンセリングやさまざまなケアを通して、少しでも光が射してくるといいなと思います。

最後の砦

「どうしたら、人って良くなるのかなぁ…。」

そんなことをずっと考えています。

心葉の名前の由来について、以前ブログで書いたことがあります。

『木が伸びて力強いしっかりとした幹になり、様々な方向に枝を伸ばして鮮やかな色の葉っぱが茂っていく。そのために、水をあげたり、土壌を変えたり、日当たりを良くしたり。そうして伴走して手助けをすることで、木は自分自身の持っている力を発揮して、自分の力で伸びていく。そういうイメージを抱いて、心葉という名前にしました』みたいな。

うん、これはそうだな、と思っているのですが、いざ木が立派になってきたとして、その木の周りを見渡した時に、ふと気づくことがあります。

「あれ?草ボーボーで生え放題じゃね」とか
「砂利とか石とかゴロゴロしてて、庭の景観イマイチかも」とか
「そもそも庭にその木一本しか生えてなくて、寂しくないか」とか。

そう、そういう所でつまずいている場合もある。
というか、俯瞰してみると、こちらの事態の方がその本人にとっては影響が大きかったりする。
せっかく豊かに自分の力で育ち直し始めたのに、この中にいたらまた力が発揮できなくなってしまう。

『木を見て森を見ず』ならぬ、『木を見て庭を見ず』ってことになっていないか‥。
ただ木だけを見ることから、庭全体を見ることで、大切なものが見える。

大事なことは何だろうか‥。

木が育ちにくい状態にあったら、それを改善すればよい。

でも、良くなったとして、その状態が続いていくためには、その後どうしていくか、困った時にどうやって解決するのか、そこまで分からないと、また路頭に迷ってしまうのではないか。

カウンセリングは、人生のある時点で一緒にカウンセラーと歩む時間。

一生続くわけではありません。

でも、その繋がりは、一度しっかりと繋がったら、カウンセリングを卒業しても、一生続いていく財産となりえます。

これをもっと形にしていかなくては。
その人が行き止まりの壁に当たって、繋がりを諦めていたとしても、心葉と出会った経験によって、ソッと支えられる(たとえその人が気づいていないとしても)。


ああ、そうか。

人生に必要なことは、繋がりを創ったり、整えたりして、その潤いを保ち続け、心にそういう空間や場(心の庭)を創ることなんだ。

これはずばり、心の庭師の仕事!!(まんまだ・笑)

じゃあ、それはどうやって、創っていくか。

例えば、虫歯になって歯が痛くなったら歯医者に行きますよね。歯医者さんは、診察をして、治療をして、痛みを取ってくれます。この行為は歯医者さんにしか出来ません。

歯が痛くなったら、歯医者に。

それはそうなんですが、そもそも歯が痛くならないようにするのも大切かな、と。

歯のブラッシングの仕方を教えてくれたり、歯ブラシや歯磨き粉などの良い道具を教えてくれたり、歯科医療の適切な知識を教えてくれたり。
歯医者さんによっては、歯や口の中のことだけでなく、身体の使い方や生活習慣を含めて、トータル的に治療と生活の中で出来るアドバイスをしてくれるところもあります。

そうすることで、虫歯になるのを防いでいく。

自分でメンテナンスする方法を教えてくれる。

これは、そうだね、って思う方多いかもしれません。

が、心のことって、歯磨きを毎日するように、いたわったり、気遣ったりしているでしょうか?メンテナンスできているでしょうか?

『今日もダメだった』『自分は情けない』『何でこんな境遇なんだろう』。
そんなことをつい考えてしまって、心のメンテナンスどころじゃない。
実際、潤いを創るのはなかなか難しい。

学校の先生も、心のメンテナンスの仕方なんて教えてくれなかった。親も教えてくれなかった。会社の上司も一方的な根性論を言うだけ。

そもそもメンテナンスなんて出来るの?と思う方もいるかも知れないですね。

でも出来るんです。心のメンテナンスは!

最初は、何をすればいいのか分からないのは当たり前。

そしてやり方を知っていけば、心の庭に潤いを創っていくことが出来ます。

そこで! 新しいプロジェクト①。

カウンセリングには興味があるけど、腰が重い。行きたいけれど、予算的に難しい‥。仕事があって、時間が取れない。

色々と理由や事情があると思います。

そうこうしているうちに、木が生気を失っていくだけじゃなく、庭全体が荒れていく。

ここは防ぎたい。

じゃあ、そこをクリアする。

カウンセリングに行かなくても良い!

料金が安い(予算を組みやすい)!

自分のペースで出来る!

これなら、セルフメンテナンス出来そう。

というか、これしかない!(と本気で思います)

具体的には、週1回届くメルマガのようなものでも良いし、動画配信でも良いし、取り合えず作ってみて、始めてみようかなと思います。

思っているだけでは実現しないしね。

最初は、週1回の配信で計4回くらいかな。コンテンツが増えてきたら、もう少し増やしていきたいけど、まずは自分も負担なく進めたいので。

値段も、トータルでカウンセリングを3回分受けたくらいの内容をお届けして、数千円くらいだと手が届きやすいでしょうか。

今年度中に形に何とか出来れば、と思います!

そして! 新しいプロジェクト②

まだあるんかい(笑)。

プロジェクトの名前は、『ちゃんと治せる(直せる)カウンセラーになるための講座』

名前、長い(苦笑)。

要するに、ちゃんと潤いの創れる心の庭師を増やそうプロジェクトです。
潤いが、より多くの方々のところに創られるように、届くように。

カウンセラー資格は世の中に色々とあります。

代表的なところでは、臨床心理士、公認心理師、臨床発達心理士、産業カウンセラー、などなど。

でもこれって、資格を取ったとして、カウンセラーとして働いていく手始めの道具を手に入れたといった段階で、それをどう使いこなしていくのか、は結局のところ、その後、現場で経験を積んで学ぶしかない。

運が良ければ、身近にスーパーヴァイザー(要はアドバイスしてくれる先生)がいて、定期的に通うことが出来るかもしれません。

でも多くの場合、〇〇療法だったり、〇〇派だったり、特定の考え方の上に寄って立っています。

それが合えばいいですけど、先生との相性が悪かったり、伸びしろに限界を感じて本当はもうそこから抜けたいと思っていたり、ダメ出しばかりされるおっかないスーパーヴァイズはもうこりごりと感じていたり(いや、実際多いみたいですよ・・)。

で、結局、本を読んでぶつ切りに学んだり、学会や協会の1日研修に参加して取り合えず表面的な知識を得たり。

そうやって段々と年数が経ち、目の前の仕事は出来るけど、本当の意味で臨床に自信が持てないまま、いつの間にか中堅どころになり、気づけばベテランと呼ばれる立場に・・・。

・・怖い。実に怖い。

あり得る話で怖い。

だから、ここを突破するための手段を提供したいと思っています。

そうしないと、地域(特に静岡!)のリソースとなるはずの専門家の力が伸びていかないから。

自分の経験を少し書きますね。

『本当に治す(直す)』ために必要なことは何だろう、と考えて本気で心理療法の勉強を始めたのは、遡ること2009年のこと。

それまでは、日々の仕事を真面目にこなすだけの日々でした(もちろん目の前の仕事に必要な勉強はしてましたが)。

手始めとして、EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)のトレーニングを受けました。

当時は(今も?)、最先端のトラウマケアの心理療法でした。

学んで使ってみると、その効果に度肝を抜かれました。何年も抱えていたトラウマ記憶が、1回のセッションで解消する、なんていう経験もしました。

このことに触発されて、毎年毎年、全国各地に出かけるようになり、お金を使って、役に立つと思われる心理療法などを学んできました(細かなトレーニング歴は、自己紹介のページをご参照ください)。

今は2022年ですので、かれこれ13年間!干支がいつの間にか一周してしまいました。時間とお金、どれだけ使ったんだろう・・。

そして、学んでくる中で『とても必要だ!』と感じたこともあれば、『これって、要らなくね…』と思ったこと、両方がありました。

今は独立してオフィスを開業しているわけですが、これまでに積んできた研鑽の結果、一番必要な、大事な、いいところだけを抽出して、臨床に反映させています。

で、同じような道のりを皆が歩めるのか。

これは無理でしょう・・。

少なくとも今から13年の年月をかけれますか?お金出し続けられますか?(年間50万~100円くらい)

子育て中の場合など、沢山の研修に行くための家族の理解は得られますか?ハードル高い、気持ちも折れる・・。

自分は、ここまで大変だということを知らなかったので、時間とお金を絞り出しながら無我夢中で頑張ってきたら、ここまでたどり着いたといった感じです。

最初からこの道のりを知っていたら、どうしてたでしょうか・・。

さて、じゃあですよ、短い期間で、お金もそれほどかけず、休みの日に家族に気を使って研修に参加しなくてもよくて。

そういう養成講座のようなものがあったら、どうでしょうか。

言ってみれば、長年かけて試行錯誤で作り上げた秘伝のラーメンのスープの作り方、これを教えてもらえるとすると・・。

自分だったら、その講座に申し込みたい。

というか、現状を打破するには、これしかない!と思うかもです。

前振りが長くなりましたが、こんな思いがあって、『カウンセラー養成講座』を始めることにしました。

でも、自分の性格上、多数の人に一度に講義・レクチャーをして、という講座にはしたくなく(というか苦手・苦笑)、きちんと手応えを感じてもらいながら、力を身に付けていってもらいたいと思っていて。

とすると、マンツーマンでのカウンセラー養成となります。

スーパーヴァイズと違うの?と思われる方もいるかもですが、もちろんそういう要素も入ると思いますが、『治せる(直せる)カウンセラーに必要な要素』を学んでもらうという意味合いが強くなります。

ただ、この講座は、人数限定とさせていただきます。

通常のカウンセリング業務と並行して行うものですので、そちらをおろそかには出来ないからです。

ですので、受けたいと希望されたとして、そのタイミングで必ずお受けできるわけではありませんので、この点、どうかご了承ください。

それから、既に自分と面識のある方は、ご遠慮ください。

これは、私情が入るのを避けたいからです。

とは言え、どのくらいの知り合い感なのかは、ケースバイケースなので、遠慮なくご相談くださいね(仮に、このプロジェクトとしてはお受けできないとしても、スーパーヴァイズ等別の形でお受けすることは出来ますので)。

そして!新しいプロジェクト③

まだあるんかーい!(笑)

こちらは女性カウンセラーによる、『女性のためのトータルケア』。

当オフィスの女性カウンセラーが、カウンセリング(心理療法)に加え、クラニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)を日本人に合った形へ昇華させた手技療法、ヨガ、栄養学、アロマテラピーなどを用い、からだからこころへ統合的にアプローチするプロジェクトです。

まだスタートアップの段階ですので、若干名をモニターということで募集いたします。

モニターですので、料金は半額とさせていただきますが、その都度感想などいただきたいと思います。

詳細は、近いうちにHP内の『心葉のたね』の中に『女性のためのトータルケア』のページをアップいたします。

と、こんな感じで考えています。

いずれも2022年4月からの開始を考えています。

正式なお申し込みの方法などは、またお知らせいたしますので、しばしお待ちくださいね。

カウンセラーとして、木を助けようと思ってきたこれまでも、日々鍛錬を続けてきました。

でも、これからは、庭のことも見ていこうと思っています。

もしかすると、カウンセラーの領分をちょっとずつ超えていくことになるかも知れません。

それでも、木が成長して庭も整備されて、心が潤って…。

そういう心の庭が広がっていくと良いな、と思います。

心葉にとっても新しい挑戦ですし、カウンセラーがカウンセリングだけで何とかしようと思ってきた業界に、風穴を開けるつもりで頑張ります!

『最後の砦』として心葉を選んでくださった方々にとって、本当に『最後の砦』となれるよう、これからも研鑽を積んでいきます。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!

トラウマを何とかして欲しいんじゃないんです、私を何とかして欲しいんです。

って、直接言われたことはないですけど(笑)。

でも、カウンセリングをしていると、そういう事なんだろうな、と思うことが多々あります。

カウンセリングを受けてみようと思ったきっかけとして、例えば、パニック発作的なこと、不安症状、抑うつ感、強迫観念(頭ではそんなことしなくて良いと分かっているのに、ひたすら確認してしまったり)、のような症状に困って、ということがあります。

それから、自分に自信が持てない、人前で緊張してしまう、自己肯定感が低い、希望が持てない、など心の中で人知れず苦しんでいる場合もあります。

また、発達障害の特性で困っていたり、最近注目されているHSPのような特性があって生きにくくなっている人もいたり。

そして、幼少期のトラウマや愛着の再形成が必要な場合もあったり。

でも、実際にカウンセリングに来られた時、自分の何が問題なのか、この辛さはどこからきているのか、どうなりたいのか、そういう事がはっきり分かっている人ばかりではありません。

まず、そこから一緒に紐解いていくことも多いです。

語られることの背景にある事を、カウンセリングに来られた方が自覚するより前に察して、救っていくこと(このことは、別のブログでも書きましたが、そして自分でも常々振り返って反省しなければいけないことですね・・)

これが出来ないと、目の前の見えていることばかりどうにかしようとして根本解決に結びつかず、カウンセリングに来られた方は、傷ついたり、疲弊してしまったりします。

ですので、自分がしているカウンセリングの大切な一面として、新しい心理療法や知識を常にアップデートして、期待に応え続けられるよう努力をしています。

でも、それらをただカウンセリングに適用するだけでは、足りないと感じていて。

時には、これまでの経験からくる直感やその時の思い付きで、思い切って独自のことをしたりもします。ここは専門家として、というより、自分の性格によるところも大きいのかもしれません。

その人にとって、必要な事だと感じたら、それをやらないではいられない性分(笑)。

そうやって臨床をやっている時、不思議とカウンセリングがスムーズに進んで、時間が経つのがあっという間で、クライエントさんと自分の間に流れる関係も心地良くて。

ああ、これが癒しの時間なんだな、と思う瞬間。

カウンセリングに来られた方からすると、これが『私を何とかしてもらった』という感覚につながるのではと思います。

とても良い心理療法は世の中に沢山あるし、これからもどんどん開発されていくし、それらを学び続けるんだろうけど、今ココでの癒しの時間に辿り着けるとは限らない。

凄く大切な、このカウンセリングでのひと時、少しでも多くの人達と育んでいきたいと思います。

Webカウンセリングってどんな感じ?

新型コロナウィルスの感染拡大を考慮し、当オフィスでは、2020年4月からWebカウンセリングを導入しました。

パソコンやスマホの画面を通してのカウンセリングですので、どんな感じになるのか、最初のうちは試行錯誤しながらの実施でした。

Skypeも試してみましたが、今のところ、Zoomが最も通信状況等が良い印象があり、当オフィスでは、基本的にはZoomでのWebカウンセリングが定着してきています。

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こんな相談でもよいのかな?

っていう思いが湧いてきて、なかなかカウンセリングに申し込めないことがあるみたいです。

人には色んな悩みがあって、良いも悪いもないし、素晴らしい悩みもなければ、取るに足らない悩みなんていうのもない。

その人が辛いと感じたのなら、そして解決が難しいと思えるのなら、それはもう誰かに頼ったって良い。

…のだけれども。

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辛くないカウンセリング③

このテーマ、3回目です。

反響が大きく、皆さんの興味があるところなのだろうと思います。

個人的にも、ここは大切にしているところですし、カウンセリングで傷ついた経験を経て心葉に来られる方もいて、そうすると最初はとても警戒されていたり。

何でこういうことが起きるのか、また少し頭の中で整理出来てきたこともあるので、改めて書いてみます。

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心葉の由来(こんな時だからこそ考えてみた・・)

相変わらず、新型コロナウィルスによる緊急事態宣言が続いていますね。

先のブログの記事で書いていますが、当オフィスではその影響を考慮し、ウェブカメラを使用した遠隔カウンセリングを開始しました。

手探りで準備してきましたが、ようやく何とか軌道に乗ったかなという感じです。

この状況で、在宅でお仕事をすることになった方もいらっしゃると思いますが、意外とそれで何とかなる面もあったり、もしかするとこれまでの働き方を見直す必要性が出てくるかもしれませんね。

オフィスでの対面カウンセリングと遠隔でのカウンセリングを比べてみると、割と同じように出来るんだなという感覚があり、相談者様が自宅などで受けられる負担感の少なさ、はメリットかなと思います。

ただ、セラピーの微妙な空気感は少し生み出しにくいですし、いつものお茶もお出し出来ません(笑)。

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何でまた繰り返してしまうんだろう?

「早く良くなりたい」

「少しでも改善したい・・」

「この状況を脱したい・・・」

心からそう思っているのに、何でまたこの問題を繰り返してしまうのだろう。

どうせ駄目なのだから、もういいや・・。

そういう時、傾聴スタイルでその気持ちに寄り添うだけでは、解決しません。

カウンセリングで話を聴いてもらうと、その時は楽になります。

でも、しばらくしたら・・・。

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育児カウンセラーの活動が紹介されました

当オフィスの育児カウンセラー(臨床発達心理士:稲吉 静)の講座が、静岡新聞に掲載されました。

(城東子育て支援センター「あんと」で非常勤をしていますので、所属はそちらで記載されていますが。)

講座のタイトルは「ことばを育む かかわりのヒント」。

乳幼児をもつ親御さんが対象で、約20人ほどの参加があったようです。

新聞の記事はこんな感じ。



育児カウンセリング、または育児カウンセラーに企画してほしい講座などありましたら、遠慮なく下記までお問い合わせくださいね。

育児カウンセラー専用連絡先

📧:cocoha-ikuji@yahoo.co.jp

📱: 080-6955-8993